REASON ペイフォワードを始めた理由

カード専門出版会社が
なぜ「使われたカード」を集めるのか?
~ペイフォワードを始めた理由~

「世界に発信できるようなカードを創りたい」という
思いからスタートした会社

世界には、5,000種類とも6,000種類ともいわれるタロットカード・オラクルカードが存在しています。それらを産み出すのは、各国に存在するカード専門出版会社。
「カード専門出版会社なんてそんなにあるものなの?」と疑問に思われるかもしれませんが、海外にはその国を代表するようなカード専門会社が一社や二社、必ず存在しています。

2002年にカードの卸売りを手がけはじめた頃、日本で使われているオラクルカード・タロットカードの多くは、海外からの輸入物だったり、翻訳ものでした。
2004年にカードの輸入をはじめた頃、「いつか日本を代表するようなカードをつくり、世界に発信していきたい」と自然に思うようになっていました。
そして、2005年からカードの出版を手がけはじめました。

それから、十数年。 気がつくと、いままでに手掛けたタロットカード・オラクルカードは50作品近くになっていました。中には、『日本の神様カード』シリーズのように、大ヒットとなる作品も生まれました。

数年前から気になっていた
「今は使われていない家で眠っているカードの存在」

ただ、数年前から「今は使われていないカード」の存在がどうしても気になってきました。
「初心者の頃に使っていたけど、今の自分には合わなくなった」
「買ってはみたけど、どうも自分には合わなかった」
「プレゼントされたけど、自分の好みにはあわない」
そんなタロットカード・オラクルカードの存在です。

「本やCDであれば、古本屋に売ってしまえばいいんですが、大切に使ってきたカードはどうもそういうわけないはいかないんです・・・」 そんな声も数多く聞きました。

「どうにかして、使っていないカードを再活用できないか?」
次第に私の中で大きな問いかけとなってきました。

大切なカードだからこそ、簡単には処分できない。。。

そんな問いかけから、「ペイフォワード会(タロットカード&オラクルカード交換会)」の企画を思いつきました。「今は使っていないカード」を各々持ち寄った参加者が、お互いのカードを交換しあうイベントです。
東京、大阪、九州、北陸と数を重ねてまいりました。そして、数を重ねる中でどんどんと内容がブラッシュアップされていき、「会場に足を運ばなくても郵送でカードを交換できる」今の形へと進化していきました。

「使っていないカードのことが気になっていたのですが、ようやく手放すことができます」
「欲しい方に使っていただけることを、楽しみにしています」

数多くのお声を頂戴する中で「大切に使ってきたカードは、簡単には処分できない」というみなさまの温かい気持ちを強く感じました。

一つ一つのカードは、オラクルや占いのツールであり、著者やイラストレーターが生み出した掌の上に乗る一つの世界でもあります。 そんな思いを大切に感じとってくれる方々がたくさんいらっしゃることは、出版元としてありがたい限りでした。

当社が目指すもの。それはカードを循環させることで、
その人のエネルギーを循環させること。

当社は、今でも年に数作品は新しいカードをリリースしています。経営のことだけを考えれば、新しいカードを購入していただくことだけを考えたほうが賢いかもしれません。
ただ、タロットカードやオラクルカードは、誰かに使われてはじめてその豊饒な価値を生み出します。
「一つ一つのカードがその役割をきちっと果たせるような世界」—それを創り出すのは、カード出版元の代表としての責務です。

「買ったけど、いまひとつ自分には合わないオラクルカード」
「昔はお世話になったけど、いまは使わなくなってしまったタロットカード」
「プレゼントされたけど、どうもしっくりこないオラクルカード」

そんなカードがお手元にありましたら、ぜひ「どこかの誰か」のために役立たせてください。「どこかの誰か」にとっては、お手元のカードがいま、何よりも必要かもしれません
そして、お手元のカードは、自らの役目を果たす日がいつかくることを待っているかもしれません。

カードの交換を通して、そんな「善のエネルギーの循環」を果たしてまいります。今後の活動にぜひご期待ください。

ヴィジョナリー・カンパニー 代表
大塚和彦

1970年埼玉県出身。國學院大學文学部卒業。若き日をバックパッカーとして過ごし、2001年に有限会社ヴィジョナリー・カンパニーを創業。2002年よりオラクルカードの流通・輸入を手がけ、2005年よりカードの出版事業を開始。『日本の神様カード』シリーズなどをはじめとし、今までに企画・出版にかかわったカードは50作を超える。